昨今のペットブームからトリマーという職業は聞き慣れたものになってきたのではないでしょうか。少し前までは、仕事は何をしているの?と聞かれ、トリマーですと答えると、トリマー???という顔をされるので「犬の美容師です。」と言い直していましたが、最近では将来の夢はトリマーですというお話もよく耳にするようになって嬉しいものです。では実際にトリマーさんはどんな進路をたどり、どんな仕事を毎日しているのでしょう。私の実体験を元にお話していきますので、これからトリマーを目指す方は参考にしてみてください。

トリマーとはどんなお仕事?


トリマーさんといってもただひたすらカットだけをしているわけではありません。
シャンプーやカットが主ですが、飼い主さんの悩みや質問に答えたり、わんちゃんの性格や言い分を汲み取ったりという接客的要素もあるので、ある程度の知識は必要かなと思います。
勉強も大事ですが、こればっかりは経験だと思うので、わんちゃんに触れる回数が増えれば増えるほど飼い主さんの気持ちもわんちゃんの気持ちも分かりやすくなってくるはずです。

美容だけじゃない!トリマーさんのあり方

トリマーさんの一番のお仕事は、もちろんわんちゃんの美容師です。

しかし美容に来るわんちゃんは犬種も年齢も性格も様々でカットや毛質もそれぞれですし、飼い主さんのしつけ方も家庭家庭によって違います。
似たような性格のタイプはあっても1匹1匹得意なこと苦手なことも違ってきます。
私たちの目標はわんちゃんを飼い主さんの要望に添って美容することですが、上手に出来ない子もたくさんいるというわけです。
わんちゃんの知能はだいたい人間でいうと2~3歳くらいとだと言われているんですよね。

なので2~3歳の小さい子にいきなり2時間ほど台の上に立って大人しくしてなさいと言われても結構難題なんです。
ペットショップから我が家に迎えて、まだ4か月、5か月齢の子を連れて雑誌や画像を持って来られる方がいますが、まだ赤ちゃんなので、よほど肝が据わった子でないと何をされるか分からない恐怖でいっぱいです。

そういうわんちゃん初心者の方にトリミングの始め方や子犬の飼い方を色々とお話させて頂いたり、初めて美容をするわんちゃんの性格を見ながら慣れさせる方針を考えたり、美容が嫌いなわんちゃんを少しでもできる事が増えるようにその子に合わせて工夫したり。。。トリマーさんは美容だけをするわけではないので、わんちゃんが好きなことは大前提ですが、わんちゃんと接すること育てることが好きな事もすごく大事です。

私が働くサロンはペットホテルもしてますし、朝一斉にお迎えに行って夕方みんな一緒に帰るといった送迎もしているので、スタッフ全員を見ても美容だけをする人はいません。
ペットサロンは美容を通じて社会勉強もしていく場になりますので、美容以外にもおトイレやご飯、お散歩、犬舎の入り方など学ぶ所がたくさんあります。
終わったらすぐにお迎えに来られる飼い主さんもいますが、買い物前に預けて数時間後、用事が済んでからお迎えに来られる飼い主さんもいますし、朝からみんなで幼稚園バスのように乗りあわせをして、夕方またみんなで帰る子達もいます。

なので美容が終わって帰りの時間を待ってる間も犬同士のルールや社会性、適応力などを学ぶ大事な時間になります。
犬に合わせて人が動くのではなく、人に合わせて犬が考え、色々な状況を覚えていくという事は縦社会の犬にとってはすごく重要な事なので、飼い主さんに合わせて待てるように練習するお手伝いをしていきます。
また、放っておくと問題行動に発展しそうな事柄を見つけたら飼い主さんにお話させて頂く事もあります。私たちは美容師兼保育士みたいなものだとイメージしてください。

美容


一連の流れとしては、飼い主さんからわんちゃんをお預かりして、カットの内容とお帰りの時間を伺ってシャンプーやカットをしていきます。最近の困り事や持病などのお話、気になる事の相談などもありますので、自分もわんちゃんを飼った経験がある方がもちろん良いですし、たくさんのわんちゃんのお話を聞いて知識を蓄えていきましょう。基本のカットは専門学校などで習いますので問題ありませんが、カットモデルと違い大人しい子ばかりではないので現場でのトリミングは少々手を焼くかも知れません。
しかし教科書通りのスタイルだけでなく、創作カットや染めなど遊び心あふれた楽しいカットもオーダーされるのでどんな風にしようかなと楽しくお仕事が出来ますし、完成を見た飼い主さんの笑顔を見るとよしよしと嬉しくなります。

専門学校を卒業したての新人トリマーさんや経験の浅いトリマーさんなどは人の美容師さんとおなじく、初めはシャンプーや雑用がメインになると思います。
はやくカットがしたいなと思うかもしれませんが、シャンプードライがしっかりしていないとカットは綺麗にならないので一番土台の大事な作業ですよ。
何頭も何頭もわんちゃんを触る事によりわんちゃん慣れをしてきたら、いよいよバリカンやハサミなどの刃物を持たせて貰えるようになりますが、当然ながら刃物は切れますので怪我をさせる事もあります。傷つけてしまったり血を出してしまったりしたらどうしようと

焦り、怖くなるかもしれませんが、長年トリマーをしてきた側から言わせてもらうと、一度も怪我をさせたことのないトリマーさんはいません。
大なり小なり怪我を経験して、技術が上がっていきます。怪我をさせてしまったら、動物病院で処置をしてもらい、飼い主さんに正直にお話して、わんちゃんに心から謝ります。
かなり落ち込むとは思いますが、2度と同じ事はしないぞという気持ちで、またハサミを握って下さいね。
カットを繰り返すことで自然と自分の好きな犬種やカットが表れてきます。好きな犬種の可愛いと思うカットや汚れが気になる部分などは、その犬種を飼っている他の飼い主さんも同じ感性な事が多いので、自分の得意分野として引き出していきましょう。

ペットホテル

お店によりますが、私の所はオーナーの自宅兼サロンなので、24時間人がいますし、建物は住宅街の中にあります。
なのでペットホテルはある程度鳴かない子限定にはなるので頭数は多くありませんが、ほぼ毎日お泊まりのわんちゃんがいます。
朝からはお散歩に行きトイレを済ませてから朝ご飯、お昼には軽く間食とトイレ、夕方は朝より少し長めのお散歩に夜ご飯、タオルケットや毛布を敷いて寝床の準備などなど1日のお世話をしていきます。

その子その子によってお外でしかトイレをしなかったり、アレルギー体質で決められたご飯しか食べられなかったりということがありますので事前に飼い主さんとお話していきます。
また持病を抱えていたり、高齢でいつ何が起きてもおかしくない子などもいますので、お薬を飲ませたり、緊急の時には飼い主さんに連絡を取り、代わりに病院へ連れて行く事もあります。
お泊まりが大好きで帰りたくないという子もいますが、法事や結婚式などでやむなく預けなければならないなどで、お泊まりを納得していない子もいます。

ストレスがかかると下痢を起こしたりストライキでご飯を食べなかったりするので、いつも使ってるベットを持ってきてもらったり、飼い主さんの匂いのついた洋服を持ってきてもらったりしながら、少しでも不安にならないようにわんちゃんの性格を見ながら対処していきます。

販売

私のお店は販売はしていませんがペットショップが併設されたペットサロンでは生態販売やグッズなどの販売業を兼ねているトリマーさんもいますので、美容以外での接客をおこなう事もあります。
また、生態がいるということはその子達のお世話もお仕事の一つになります。トリミングをしながら他の作業もしていくので少し大変かもしれませんが常に子犬や子猫に触れられるという特権もありますよね。

また、病院とトリミングが併設されているサロンは動物看護のお手伝いもします。
専門学校で資格を取れる場合もありますが、働きながら動物看護士の資格を取れることもあります。そしてそういうサロンの場合は愛犬が病気をしてしまった時にはすぐに相談できますし良心価格で診療をしてくれる事も多いので、安心して対処できますよね。

トリマーさんになるためにはどうするの?


トリマーさんを目指そうと決めたら次に考えるのはどのようにしてなるのかという進路ですね。
トリマーは人間の美容師とは違い国家資格ではありません。ですので必ずしも資格が必要というわけではありませんが、就職活動を考えると資格を持っていた方がスムーズかなと思います。

では、資格を取るにはどうしたら良いのでしょう。トリマー試験を受けるためには専門学校に行く方法と実務経験を積み個人で受けに行く方法があります。
民間団体が認定する資格やスクール独自の資格など色々な種類の資格が発行されていますが、一般的にトリマーの資格を持っていますと胸を張って言えるのは、
一般社団法人ジャパンケンネルクラブ(JKC)公認トリマー免許になります。JKCのトリマーライセンスには、C級、B級、A級、教士、師範とありますが、一番下のC級ライセンスに受かる事で充分な技術は習得出来ますし就職活動にも問題ありません。

資格を持っていなくても2年以上や3年以上の実務経験がある方や1人で1匹を最後までを仕上げられる方というのが採用条件には記載されているので、資格の有無よりも実践力が求められます。

またそのほかにもAAV認定やJDA認定など様々な団体が資格を発行していますが、トリマー免許を取りたいというのなら、一番知名度のあるJKC公認ライセンスを目指すことをおすすめします。
ではライセンス習得を目指す方のために習得までの流れを見ていきましょう。

専門学校

王道の進路として一番に浮かぶのは専門学校ですよね。トリマーさんの専門学校にはJKC公認の学校と、そうではない民間の専門学校があります。JKC公認ライセンスを目指す上での大きな違いとしてはJKC公認の学校の生徒さんは実技試験をPASS出来るというところです。JKCのトリマーの試験内容は制限時間50分、70点以上合格の「筆記試験」と制限時間2時間、70点以上合格の「実技試験」があるのですが、JKCの公認校は校内で実技試験の受験が可能なのでいつもと変わらない教室で慣れたわんちゃんと一緒に試験が受けられますので緊張が和らぎますよね。JKC公認の学校でなくてももちろん試験は受けられますし、JKC公認校にはないドッグマッサージや犬の栄養学の授業がカリキュラムに含まれていたり、同時に看護師や訓練士の免許が取れるような授業内容になっていたりしますので、どの学校が自分の目指す資格に合うのか資料請求や学校見学をして照らし合わせてくださいね。

『JKC公認トリマー養成指定機関』

・東京愛犬専門学校(東京都)

・ロイヤルグルーミング学院(大阪府&兵庫県)

・スカイ総合ペット専門学校(千葉県)

・横浜トリミングスクール(神奈川県)

・九州サンシャインドッググルーミングスクール(福岡県)

・愛犬美容看護専門学校(北海道)

・SJDドッググルーミングスクール(東京都&埼玉県)

・静岡グルーミングスクール(静岡県)

・ナンバペット美容学院(大阪府&静岡県)

そのほかJKC公認のトリマー研修機関やトリマー協力機関もあります。JKCの公認校は比較的安価だったり、短期間で確実に技術を習得できるので専門学校を選ぶ際には参考にしてみて下さい。習得したいライセンスによって、通学する年数は変わってきますがC級やB級はだいたい1~2年で習得出来ます。

独学

専門学校には通わず、独学のみで資格を習得したいという方は、まずはジャパンケンネルクラブの会員の申し込みをし、ジャパンケンネルクラブが発行する血統書のついたプードルを確保しなければなりません。そしていきなりA級の試験を受けるという事は出来ませんのでC級から取得していきます。専門学校を通らず、JKCのトリマー試験に申し込む事のできる条件は

『C級』満18歳以上でジャパンケンネルクラブの会員として2年以上在籍し、居中地を管轄するブロック協議会が受験資格を与えた者。

『B級』C級を取得してから2年以上経過し、居住地を管轄するブロック協議会が受験資格を与えた者。

『A級』B級資格を取得してから3年以上経過し、居中地を管轄するブロック協議会が受験資格を与えた者。

とされています。学科に関しては、「最新ドッググルーミングマニュアル」というJKC発行の教本で勉強していきます。全くの独学で試験を受ける人は少数で多くはペットサロンで実務に就きながら勉強している方で、現場で一人前にトリミングをおこなえる人が資格をとっておきたくて受けることが多いです。

モデル犬については、前回のカットから1ヶ月以上経過しているトイプードルをシャンプー&ドライを終わらせた状態から2時間の制限時間でバリカンとハサミカットをしていきます。カットの課題については級によって違うので申し込みの際に確認して下さい。

通信教育

通信教育でJKC公認ライセンスを取れる講座はありません。民間の団体が制定するライセンスや、修了を証明する証書を習得出来る通信講座はありますが、どちらもプロの仲間入りをするには実技が不足しているので即戦力にはなれません。通信講座は教科書での勉強で知識を蓄えることは出来るのですが、実技に関しては、犬の人形をカットして練習するものが多いので、ハサミの使い方やブラシや爪切りの使い方は学べますが、実際の犬は人形と違って生きているので、じっと止まったままでもなければ、切ってはいけないところを切ってしまうと血がでます。通信講座修了後はお家のわんちゃんで実践したり、ペットサロンで働きながら実技を習得していきましょう。最近では、サロンでの実務体験が含まれている講座もあるようなので、できることなら実技を経験しておきましょう。実務経験を積み、必要ならば個人でライセンス試験を受けにいかれてもいいですね。

トリマーの1日の流れ


私の働いているお店を参考の1つとしてお話させて頂くと、トリミングサロンの1日の流れとしては、

9:00~9:30   出勤

9:30~10:00  朝の連絡や犬舎の掃除、ホテルの子のお散歩など

10:00~10:30 到着した送迎のわんちゃんのお出迎え、朝の連絡

10:30~18:00 送迎のわんちゃんや来店されたわんちゃんのトリミング(お昼休憩もありつつ)

18:00~19:00 送迎、片付け、明日の連絡、ホテルの子のお世話など

という風な感じです。

ただし年末や、狂犬病やフィラリアの時期はすごく混み合いますので定時で終わる事はほとんどありません。

朝の連絡では、今日来る子の確認や、送迎のわんちゃんのカット内容やお帰りの希望時間などを伝え1日の大まかな予定を組みます。うちのサロンではだいたいの役割が決まっているので、下準備をする人、シャンプードライをする人、仕上げをする人でそれぞれ自分のするべき事を考えて動きます。サロンの特色はお店によると思うのですが、私のところは値段を抑え、よりたくさんのわんちゃんを当日でも断らずに受け入れ出来るようにしているので毎日15~20頭、多いときで40頭になることもあるので、自分の得意な分野を主にしてスピーディにこなしていきます。

なのでシャンプーが得意な人はシャンプーだけをずっとしますし、仕上げが得意な人はシャンプーはほぼ触らないという働き方です。逆に最初から最後まで1人で仕上げ、他の人は触らないというサロンもありますので自分の職場の方針に沿って動きます。

送迎のわんちゃんがお帰りの時はおトイレをすませて車に乗せたり、飼い主さんに今から出発しますの連絡をしたりします。また同時にハサミやバリカンなどの道具のお手入れや床掃除なども手分けして作業をして、今日のトリミングは終了になります。

その他雑務としてはわんちゃんに付けるリボンの発注やメンバーズカードの作成、日計表のまとめなどがあります。また天候不良などでお客さんが少ないときは自分のわんちゃんを洗ったり遊んだりも出来ますよ。

実際にある信じがたい出来事


現場で働いていると専門学校や通信教育では経験することがない出来事がたくさんあります。胸とお尻の毛を残して、ビキニを着ているみたいにして欲しいとか、季節ごとにクリスマスツリーやハロウィンのカボチャなどを体に描くなど面白いオーダーもあります。今までトリマーをしてきて出会った事件をご紹介しますね。

あまり見かけない珍しいわんちゃん

来店されるわんちゃんはトイプードルやダックスフンド、シーズーにコーギー、ヨークシャーテリアなどの人気のわんちゃんTOP10に入っているような犬種がほとんどを占めている中、飼われている方が少ないのでたまにしか出会えない犬種がいます。大型犬やクセのある気質の犬種はしつけや環境などを整えて覚悟して飼わないといけないことが前提なので飼われる方の条件を絞るブリーダーさんもいます。うちのお店でもスタンダードプードルやシェパード、グレートピレニーズやバーニーズなどの超大型犬は1頭、2頭くらいしかいませんし、その赤ちゃんとなると滅多にお目にかかれないのでその日はみんなワクワクしています。また、登録件数も少なめの珍しい犬種でトイマンチェスターやベルジアンタービュレン、北海道犬なども1頭ずつくらいしかいないので、実際に触れるのは貴重ですね。

そのほか犬種は珍しくは無いけれど、色や柄が珍しいミスカラーの子もいて、例えばダックスで顔は白なのに耳だけ黒くてまるでスヌーピーみたいな子やソルト&ペッパーのシュナウザーのように眉毛や足先が白く体はシルバーのプードルなどもいて可愛いですしJKCのチャンピオン大会に出場されるチワワちゃんのシャンプーをさせて頂いたのは光栄な経験でした。

飼育崩壊のお手伝い

テレビなどで「飼育崩壊」という言葉を耳にしたことはありますか?最初は2匹ほどのわんちゃんが去勢や避妊をしなかったためにどんどん増えてしまってお世話や金銭が追いつかなくなってしまったお家の話です。発見や自己申告の件数が多い年少ない年はありますが、年に2~3件ほどは大きいものを聞きます。柴系やラブラドール系のMIXなら抜け毛や汚れなどで済みますが、シーズーやマルチーズ系の飼育崩壊になるとどちらが頭か分からないくらい毛玉でぐちゃぐちゃです。目やにが張り付いて目も見えてなければ、どうやって排泄してたの?というくらい毛と汚れで埋まっています。そんな子達はボランティアのトリマーさん達の手によって綺麗にされ、里親を募集していきます。最初は連れ出されて何をされるんだろうと怯えていたりしますが、飼育崩壊になるお家の方は元々犬が大好きでそうなってしまった方が多いのでトリミングや病院に手が回らないだけで愛情はしっかり与えてありますので穏やかな子が多いです。怖がりな子も一度信用を得ると安心して触らせてくれます。

このぐちゃぐちゃの毛玉だらけを丸刈りして綺麗にし、お顔を可愛く仕上げるのがやりがいもあり、楽しい作業なのです。本人もどんどん表情が明るくなっていき、中には途中で鏡を覗き込み「これわたし?」といわんばっかりに明らかに嬉しそうな子もいます。自分のお世話する能力を超えてしまって飼育崩壊になる前に去勢や避妊をして頂くのがベストなのですが、起きてしまった事はみんなで協力して、わんちゃんが幸せに第二の人生を送れればと思います。

赤ちゃんの放置


最近は猫の方が多いですが少し前までは犬も結構いましたね。トリマーさん=動物好きというイメージが強いみたいで、朝お店に行くと入り口の前にへその緒がついた生後2~3日の仔犬が置き去りにされていたり、1ヶ月ほどの雑種の兄弟がかごに入れられておかれていたり。。。

警察に届けると保健所が引き取るかそちらで面倒を見るか聞かれます。なので、こちらで面倒見ながら里親を探していきます。1ヶ月齢の仔犬はもう離乳もしてますし、自分で排泄も出来ますからお世話は大変では無いのですが小さいうちの方が貰い手が着きやすいので、急ぎめにチラシなどを作って呼びかけます。

まだ目も開いていない仔犬は時間はありますがまずは生き延びられるかという問題があるので2時間おきに授乳をしていきます。大変ではあるのですがその授乳が動物好きにはたまらなく楽しいものなのです。目が開いてよちよち歩く姿は可愛いの集大成ですよ。トリマーさんは妊婦さんの出産前カットもしますし、自家繁殖で生まれた子犬の相談などもされますので授乳や子育ての経験があると色々アドバイスできて良いかなと思います。

全身○○まみれ

これは少しグロテスクなお話になるので虫が嫌いな方は読まない方が良いかもしれませんが、わんちゃんにつく害虫といえば、ノミやダニ、条虫や回虫などですよね。フロントラインやレボリューション、フィラリア薬など季節により、きちんと予防をされている方は大丈夫ですが、中には定期的な投薬をしていない上にお外で飼われている方もいます。うちのサロンは前店舗では1階が動物病院でしたので治療の一環として必要なトリミングを頼まれることもしばしばでした。ノミやダニの駆虫剤を落としたあと一度丸刈りをして洗い流したらもう一度駆虫剤を落とし撃退していきます。しかし長年住み着いたものは毛の奥や耳やお尻など隠れられるところがあったら隠れてしまうので一度の駆虫では落としきれません。

私が出会った最大のダニの持ち主はシェルティでした。シェルティは下毛も多く毛ぶきも良く長さもありますのでダニが寄生するにはかっこうの住み家でしょう。生まれて一度も駆虫剤をしたこと無いというお話で、ノミダニの駆除のお薬を落としたあと全身の毛を刈るために2階に来たのですが、もう歩く度にまるまる膨れあがったダニがボトボト落ちていました。2,3歩動く度に20~30匹は落ちるダニ。いざ刈り上げてみるとバリカンにダニが引っかかって動かせないくらい隙間無くびっちりとダニが噛みついていました。トリミング後は数年ぶりにに痒みや痛みから解放されてさっぱりしたみたいで、足取り軽く帰って行きましたね。

また、条虫の場合はお尻から白いつぶつぶしたものが出てはウニウニ動きます。ノミが大量発生している子はシャンプーの時にノミの糞がお湯で溶け泡や流れるお湯が真っ赤になります。もちろん他の子にうつらないように隔離しなければならないですし、正直見てるだけで自分まで痒くなります。栄養失調や貧血がある子もいますがノミやダニがいるだけでは割と元気な子が多いのでお外で飼っている場合などは飼い主さんが気づいてない場合も結構あります。

最近ではノミやダニがいたら1匹いくらの追加料金がかかるサロンもありますし、何よりわんちゃんが可哀想なのでぜひ暖かくなったらノミダニの駆除をお願いします。

トリマーを目指すみなさんへ


トリマーさんになりたいと思うきっかけはほとんどが「犬がすき!」という気持ちからだと思います。私も小さい頃から犬だけでなく、ウサギ、ハムスター、猫なども大好きで拾ってきては怒られ、両親に泣いてお願いして許してもらうの繰り返しでした(笑)ちょうど進路を考える時期になった頃、従姉妹がヨークシャーテリアを飼い、今まで雑種犬を飼ってきた私は、初めてトリミングサロンという所に足を踏み入れたのです。高校生の私にとっては大好きなわんちゃん達に囲まれて毎日お仕事出来るなんて夢みたいな空間で、トリマーさんになろうと決めたのでした。
トリマーさんになりたい人は、本当に犬が好きな人ばかりなので、私が知る限りほとんどの職場がペット可です。愛犬や愛猫の体調不良や出産などの融通も利きやすいので、動物好きには大きなメリットかなと思います。そして自分でお手入れをするのでもちろん毎月のトリミング料金もかかりません。また、お店で取り扱いのあるフードやシャンプーを社員割引で買えるのも多頭飼いには助かりますよね。好きを仕事にすると、興味のあることばかりなので新商品のモニターなども楽しんでできますよ。

まとめ

いかがでしたか。

トリマーさんは専門職なので、経験を積めば積むほどわんちゃんの扱いも手慣れていき、より働きやすくなります。また女性の方では結婚後などに自宅で開業され、子育てしながら1日1~2頭ほどゆっくりとトリマーさんを続けられている方もいますので家を空けずに働くこともできます。退職後も一度習得した技術は無くならないので自分の愛犬や友達や近所のわんちゃんなどを軽くトリミングしてあげる事も出来ますよね。

最近では、わんちゃんを販売するお店やブリーダーさんがが増えているのに対してペットサロンが追いついていないのでトリマーさんは不足気味です。

決してお給料は高い職種ではありませんが、毎日可愛いわんちゃんに囲まれて楽しくお仕事出来るのでストレス度は比較的低めですよ。

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